ひじき先生の「嫌いでいさせて」単行本5巻までのレビューです!
オメガバースの大人気作品で、シリーズ化して現在5巻まで配信しています。
最新刊(6巻)は2024年6月10日(月)に発売しました。
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タップできる目次
「嫌いでいさせて」原作情報
著者 | ひじき |
レーベル | ビーボーイオメガバースコミックス |
出版社 | リブレ |
シリーズ | 5巻 |
おすすめ評価
評価基準 | 星評価(5段階) |
---|---|
BL初心者おすすめ | ★☆☆☆☆ |
エロ・濃厚度 | ★★★★★ |
せつない | ★★★★★ |
シリアス | ★★★★★ |
あまあま | ★★★★★ |
満足度 | ★★★★★ |
ジャンル
ここから先はネタバレを含みます。お気をつけください。
「嫌いでいさせて」あらすじネタバレ
シリーズごとのあらすじを、おすすめポイントを交えて解説します。ネタバレを含むのでお気をつけください。
1巻あらすじネタバレ
母親から婚活パーティーに参加するよう勧められますが、ナオトは番は必要ないと感じています。しかし、子供のためを思いパーティーに参加することに。すると、「君は運命の番」だとαの葉月に急に腕をつかまれ……?
ナオトは昔、αに無理やり暴行され、親の反対を押し切って子供(しずく)を生んだ過去があります。そのトラウマが蘇り、パーティーから逃げるように帰ってしまいました。
そして、ナオトは高校の清掃用務員として働き始めます。しかし、そこでパーティーでナンパしてきた葉月と再会。葉月はここの高校生だったようです。葉月はふたたび告白しますが、ナオトは「子供がいるし、なによりαが嫌いだ」と拒絶。葉月は誠意を示すため、努力することを約束します。
しかし、ナオトは仕事中にヒート(発情期)の症状があらわれ、別の男子生徒に組み敷かれてしまいます。葉月と接触してから、なぜかフェロモンを制御できない様子。男子生徒は欲情に目がくらみ、ナオトのうなじを噛もうとします……。
学生時代の不幸も、差別されるのも仕方がないと受け入れるナオトが不憫で仕方ありません。そんな不遇を察した葉月が、本能を理性で押さえ込む漢らしさにシビれました!ナオトを救ってくれてありがとう。最後、涙が止まりません……。
2巻あらすじネタバレ
葉月と番になり、息子の湊(みなと)も生まれ、幸せな毎日を送っています。何事も順調のように思えたナオトですが、少し気がかりなことが……。それは葉月が子供といる時、ときどき困った表情をすること。ナオトは、本当の子供ではないしずくのことを受け入れられなくなったのではないかと不安になります……。
ナオトが意を決して「正直に話してほしい」と伝えたところ、慣れない育児に自信を無くしていただけだったようで、安堵します。
葉月の母親・美月も孫を可愛がりに、よくナオトたちの家に訪れています。ある時、経営している会社の傘下にある企業の社長息子が問題児で苦労していると話しているのをナオトは耳にします。
のちに、この問題児はナオトに昔ひどいことをした張本人だと判明し、葉月・ナオトたち家族に嵐をまきおこします……。
今回は胸糞回でしたね。いくら懲罰を与えたからといって、過去が消えるわけではありません。私にとっては少し地雷だったかも……。でも、葉月のおかげでΩに生まれてよかったと思えるナオトに涙しました。最後のプロポーズが浄化してくれました。
3巻あらすじネタバレ
息子の湊も順調に成長し、子煩悩にますます磨きがかかる葉月。ある日、葉月の友人・京介が、相談したいことがあると家にやってきました。京介の友人にαの男性がおり、好きな相手がΩの男性だから、同じ境遇である葉月・ナオトに相談したいということでした……。
葉月は乗り気ではないですが、ナオトは話したそうな雰囲気。そもそも男のΩ自体少ないので、ナオトは同じ境遇の人と話をしてみたかったようです。葉月はそれを察し、恋愛相談に乗ることを承諾しました。
後日、そのα男性の家に向かうと、どう見てもカタギではなさそうな和風の大豪邸…。中から、朝永(あさなが)が出てきます。葉月は朝永と面識があり、朝永はしずくの担任教師なのでした。一方、しずくも最近なにか思い詰めているようで、様子がおかしそうです……。
運動会の日、葉月は朝永と体育教師の柳木(やなぎ)がもめている現場を目撃してしまいます。どうやら朝永の好きなΩは、柳木先生のようで……?
葉月のパパぶりも板についてきましたね!ナオトの成長も胸にくるものがあります。そして、朝永×柳木の先生カップルが爆誕しました!といっても、お付き合いする前の段階ですが、初々しくて可愛いです♡
4巻あらすじネタバレ
平日、ナオトは高校の用務員の仕事をしています。ある時、ナオトが電灯を替えようと教室に入ると、モテ男・伊織(いおり)が女子に告白されている現場に遭遇します。そして、伊織はナオトも自分に告白しに来たと勘違いし、ナオトを唖然とさせます……。
一方、葉月は仕事で2週間の出張に行くことに。2週間家を空けるうえ、ナオトだけでふたりの子供の面倒を見なければならないし、おまけにヒートと被りそうだったので、断ろうか悩みましたが、ナオトが出張に行くよう背中を押します。
葉月がいない2週間は、ナオトが思う以上に精神的にきたようです。正直、寂しい思いでいっぱいのナオトですが、葉月を困らせるのは悪いと思い、グッとこらえます。
一方、伊織はそんなナオトに興味を持ち、ちょっかいをかけはじめます。いつものように遊びだと割り切っていたのに、いつしか本気になり……?
今回は大きな波乱もなく、安心して読める回でした。天然たらしの伊織くんはどうなることかと思いましたが、すごい良い奴でした(笑)そして、家族の絆がより一層強くなっています。相変わらずのあまあまえちも健在で、次巻も楽しみです!
5巻あらすじネタバレ
ナオトと葉月に第三子・蒼大(あおい)が誕生する。湊はあおいに母親を取られ、あおいとの接し方に困惑している様子。
ある時、停電になり、葉月がブレーカーを確認しに行く間、湊はあおいと二人きりになります。しかし、急に怖くなったあおいは、ぎゃんぎゃん泣き始めて……?
泣き始めたあおいを目の前にし、湊は急にお兄ちゃん意識が芽生え「このくらい怖くないもんね!」とあおいを抱きしめます。それに安心したのかあおいは泣き止み、この日から兄弟仲もよくなりはじめます。
一方、しずくの方は学校で波乱が巻き起こりそうな予感です。クラスメイトの一人に、Ω性を揶揄する男の子がおり、しずくの親友・ダイキがそのターゲットになってしまいます。
そんな中、一泊二日の林間学校がせまり、ナオトとしずくは準備をする中、深刻そうな様子のダイキの母親・純とばったり出会います。純はもしもの時のためにダイキ用のピルを処方してもらったことをナオトに打ち明けますが、それをしずくが聞いていて……?
今回は子育てシーンが多く、子供たちの可愛さに悶絶です!そして、しずくも立派に成長し、恋を覚えるお年頃に。早くも親以外の誰かを大切に想うしずくに、寂しくて泣きそうです…。
「嫌いでいさせて」見どころ・感想
「嫌いでいさせて」1~4巻までの見どころ・感想
シリーズも4巻まで出てるし、どんなもんなのかと思って読みましたが……最っっ高でした!!ほんと涙がとまりません……。
1巻では、ナオトと葉月の成長と絆がメインに描かれています。ナオトがトラウマを抱えながらも、しずくのために頑張り、葉月との関係も進展していく様子が感動的です。
特に、葉月がナオトを守ろうとする姿勢に信念と強さを感じます。最終的に、幸せな家族になる姿が見られて安心しました!良かったね、ナオト!
そして2巻では、クズとの対決を中心にストーリーが展開するので、つねに緊張感が漂っています。ですが、葉月がプロポーズするシーンですべて洗い流してくれました!
正直、2巻はずっとモヤモヤしてたんですけど、葉月の漢らしい態度のおかげでなんとか見られました。
3巻は、新たな展開とキャラクターの登場で物語が一層盛り上がりました。朝永と柳木の新しいカップルも魅力的です。そして、ナオトのママ友である純の豪快さと温かさが心地良かったです!
また、自分たちの過去を振り返る場面や、しずくがナオトに打ち明ける場面は泣けました……。ほんとしずくが良い子で、その優しさに毎度救われます。
4巻は、天然たらし・伊織が登場し、葉月とナオトをかきみだしていくのか?と予想しましたが、意外と現実的な優しいジェントルマンだったので拍子抜けでした(笑)。ナオトに本気になっていくのが可愛かったです。
また、出張で葉月が不在になるなどの展開もありますが、全体的にほんわかしていて安心して読めました。2巻までダークな要素が強かったので、これはこれでいいです。
この作品は、家族の絆や成長、愛について考えさせられる素晴らしい作品です。だれもがナオトの幸せを願わずにはいられません!
「嫌いでいさせて」5巻の見どころ・感想
今回も最高でした!子育てに励むナオトと葉月の、ママとパパのやりとりが見てて癒されます。
葉月みたいな子育てに積極的なパパいいですね〜!ナオトを気遣って寝かせてあげたり、しずくと一緒に外出するよう言ってあげたり、パパの鏡です。
二人ともラブラブでなにより!子供3人抱えながらも、いちゃらぶ健在で今回も見せつけてくれました。笑
そして、今回はしずくの成長回でした。ダイキに告白して初めてそれが「恋」だと知ったしずくが可愛すぎました。
もともと大人びていたしずくですが、私たちが思うよりも早いスピードで大人の階段を登ろうとするしずくに寂しさを覚えます。
ダイキのことも基本的には陰から見守るスタンスで、人生を何周もしているかのような風格が漂っています。
幼い二人の恋も今後どうなるのか見守っていきたいと思います。
また少し大きくなった子供たちに会えることを楽しみに待ちたいと思います!
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「嫌いでいさせて」カップリング・登場人物
▼カップリング
土屋葉月(α, 17歳, 高校生) × 古賀雫斗(Ω, 21歳, シングルマザー)
土屋葉月(つちや はずき)
アルファ。大企業の跡取りとして会社の手伝いをしつつ大学に通う。
若くして男気と包容力がある雫斗の番。
古賀雫斗(こが なおと)
オメガ。αにトラウマを持つ シングルマザー。
過去の傷を受け入れてくれた葉月と番関係に。恋愛に不慣れ。
▼雫斗のこどもたち
しずく
雫斗の娘。長女。心優しくとっても賢い9才児。
湊(みなと)
雫斗の息子。長男。元気によく笑う1才児。
蒼大(あおい)
雫斗の息子。次男。お腹が空くと機嫌が悪くなる。あまり表情が顔に出にくい。
まとめ
オメガのフェロモンのせいで、望まない妊娠をさせられたナオトが本当に不憫で仕方ありませんでした。自分ひとりでしずくを育てていくという覚悟と、しずくのためにアルファとつがうべきなかのか葛藤する場面は本当に胸にくるものがあります。
そんな中、運命の番である高校生の葉月の存在にとても救われました。ナオトを守りたい一心で、アルファの本能にあらがい、律しようとする姿に胸を打たれました。
最後のナオトの幸せな姿に涙が止まりません。運命の番が葉月で本当によかったです!
「嫌いでいさせて」を読んだことがない方は、電子で購入できますのでまずは無料で試し読みするのがおすすめです。素晴らしい作品なので、ぜひ読んでください!
最後に、BLマンガ好きの方のためにオススメ記事を3つ厳選しました!