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親愛なるジーンへ(全2巻)ネタバレ感想〜ほろ苦くて切ない20年越しの年の差ラブ〜

親愛なるジーンへ

吾妻香夜先生の「親愛なるジーンへ」の感想です。

「ラムスプリンガの情景」のスピンオフ作品で、こちらも泣ける名作です。

ハリウッド映画のような壮大なラブストーリーで、BL漫画としての完成度も高いのでとても満足できる作品です。

この作品はこんな人におすすめ
  • 泣ける名作が読みたい
  • いつもとは違う趣向の漫画を読みたい
  • ほろ苦い大人向けのラブストーリーが読みたい

おすすめ評価

評価基準星評価(5段階)
BL初心者おすすめ★★☆☆☆
エロ・濃厚度★★★☆☆
せつない★★★★★
シリアス★★★★☆
あまあま★★★★☆
満足度★★★★☆

原作情報

著者吾妻香夜 
レーベルChocolat comics
出版社心交社
シリーズ2巻完結

ジャンル

  • 外国
  • 時代もの
  • 社会人、リーマン
  • 年の差
  • おじさん攻め
  • 年上攻め
  • ゲイ攻め
  • 年下受け
  • 美人受け
  • 不憫受け
  • 健気受け
  • せつない
  • シリアス
  • あまあま

ここからネタバレを含みます。お気をつけください。

「親愛なるジーンへ」あらすじ・ネタバレ

BLの森blog

1巻あらすじ・ネタバレ

1973年ニューヨーク。トレヴァー・エドワーズは弁護士としてNYで忙しく働いていました。ある冬の仕事終わり、トレヴァーは重要な書類を紛失したことに気づきますが、どこを探しても見当たりません。

これは大変なことになったと途方に暮れていると、見なりが貧相な青年、ジーン・ウォーカーに声をかけられます。トレヴァーの働いているビルの清掃員をしているようで、落とした書類を届けてくれたようでした。

ジーンは今日で仕事の契約が終了で住むところもないというので、トレヴァーはお礼をさせてほしいと家に招待します

ジーンは表情が乏しく、今の不遇な環境を受け入れている様子で、それでも気遣いができるところに感心したトレヴァーは、しばらくの間ハウスキーパーとして働かないか提案します。

ジーンも承諾し、その日から二人の同居生活が始まります。

ジーンは家の中の物に、まるで中世からタイムスリップしたような反応を見せるので、トレヴァーは不思議に感じるも、その素直な反応を可愛く思ってしまうのでした。

ある日、トレヴァーの書斎の片付けを頼まれたジーンは、人生ではじめてロマンス小説を読み、はからずも下半身が反応してしまいます。

ジーンは自分でしようとしますが、なぜかトレヴァーにされることを想像しながらしてしまい、もうすぐ達するというところでトレヴァーに見つかってしまいます

1巻目はトレヴァーの過去がせつないんですが、ラストがあまあま展開で、ぜひふたりの濃厚シーンを目に焼き付けてください。最高ですよ!

2巻あらすじ・ネタバレ

トレヴァーとジーンが一緒に暮らすようになり、二度目の夏が来ます。

ジーンはトレヴァーの勧めで、近くのコミュニティ・カレッジで学問を学びはじめ、スカウトがきっかけで始めたモデルの仕事も軌道に乗り始めていました。

そんな中、ジーンは進路について悩みはじめます。教授に言われたある言葉がずっと引っかかっていました。

NYは君の故郷から200マイルしか離れていない……

そんな時、教授からアーミッシュを研究している教授の元で勉強しないかとカナダ留学を勧められます。

これに興味を示したジーンは、トレヴァーに相談すると快く留学を支援してくれました。

カナダ留学まで残り1年。ふたりは色んな思い出を作ろうと、話が盛り上がります。

しかし、時間は止まりません。

ある日、トレヴァーは想いが溢れて泣いてしまいます。ジーンに負担をかけないようにとそれまで抑えていた感情が爆発したようでした。

それを見たジーンは、カナダへは行かずトレヴァーとこのまま一緒に暮らすと言い出します。

しかし、トレヴァーは

「君にはもっと世界を見てほしい」

とジーンのためを思い、背中を押します。

カナダへ発つ前日、愛を確かめ合ったふたり。トレヴァーは最愛の人を想い、ジーンを空港で見送るのでした。

そのことを手記で知った甥っ子のジーンはある画策をします……。

2巻は賛否両論あるみたいですね。ジーンのような好奇心の塊みたいな人間にとっては、魅力的な暮らしもモデルの仕事も、トレヴァー自身でさえも引き止められないのはわかる気がします。ですが、甥っ子のジーンがいいアシストを出すので楽しみにしてくださいね!

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「親愛なるジーンへ」感想・見どころ

「ラムスプリンガの情景」も泣きましたが、「親愛なるジーンへ」もボロ泣きでした。名作です。吾妻先生すごすぎ……。

一方で、内容に賛否両論があるみたいで、たしかに1巻で終わった方がまとまりがよかったとは思いますが、本作はビターな大人の恋愛を楽しみたい方向けの作品だと感じました。

1970年代の同性愛への差別が根強かったアメリカ社会で、ゲイとして生きるトレヴァーの困難な人生を思うと涙が出てきて……。

幼少期も複雑で、親と弟は黒人なのに自分は白人だと色々思い悩んだだろうし、だから自分の本音を嫌味なジョークで隠して、心の鎧をうまく着けて生きてきたんだろうなと思います。

ジーンはトレヴァーのことを「私の神様」と言っていましたが、トレヴァーにとってジーンこそ「私の神様」でしょうね。

トレヴァー社会の荒波に揉まれて生きてきたので、すいも甘いも知り尽くしてるからこそ、ジーンのような純粋無垢な存在が輝いて見えるんだと思います。

一方、ジーンは”外の世界”への憧れが捨てられず、ホームレスになって大寒波で死のうが、それも自分の運命だと受け入れ、困難な道を選んだ信念が強い青年です。

ある意味、一度決めたことは曲げない頑固な性格で、トレヴァーにはお似合いです。

トレヴァーも頑固ですが、色恋のことになると一歩下がってしまうので、ジーンくらいぐいぐい来てもらうくらいがいいんでしょうね。

これまで教育の機会がなかったジーンですが、本来の知的好奇心が強い性格もあって、スポンジのようにどんどん知識を吸収します。

信仰を捨てるということは、これまでの自分の否定でもあるし相当の覚悟がいると思いますが、それを捨ててもいろんなことを知りたいと思うのは仕方がないですよね。

見た目は若きディカプリオみたいでカッコいいし、こんな麗しい男の子が居候していたらトレヴァーもそりゃシャツで自慰しちゃいますよ。笑

ジーンの最後の一押しのおかげでトレヴァーと関係を持つところは、トレヴァーのギラついた雄みが出てて最高でした!ジーンも可愛かった〜!

吾妻先生の絵ってすごい曲線使いがうまくて、おしりとか胸板がほどよい感じで描かれているのでとてもエロく感じます。笑

あまあまシーンは濃厚ですし、せつないお話でグッと読者を惹きつけるし、BL漫画としての完成度が高い作品です。

あと、本作で出てくるアメリカンジョークが、友近とディランがコントでやるような直訳っぽい言い回しで、「HAHAHA!!!」みたいなノリがまたよかったです。笑

ほんとハリウッド映画のような壮大なラブストーリーで号泣必至です。可能ならハリウッドで実写化してほしいです。

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「親愛なるジーンへ」カップリング・登場人物

▼カップリング

トレヴァー・エドワーズ(34歳, NYの弁護士) × ジーン・ウォーカー(19歳, 元アーミッシュの青年)

トレヴァー・エドワーズ

NYで弁護士として働いている。堅物で真面目な性格。弟が一人いる。

育ての両親は黒人で、経営するお店の前で赤ん坊のトレヴァーが捨てられているところを発見し、子宝に恵まれなかった両親が育てることに。

複雑な幼少期を過ごしてきたトレヴァーは、これまで感じてきた引け目を両親に仕送りをすることで解消しようとしてきた。弟の結婚式にも出席しないほど、こじらせていた。

同性愛がタブーな時代背景もあり、一度は小説家のカレンと婚約直前まで行ったが、結局婚約が流れた過去がある。今はカレンとは仲のいい友人。

ジーン・ウォーカー

元アーミッシュ。脱会後はNYで清掃員などの仕事をして、その日その日を食いつなぐ。

知的好奇心が旺盛で、幼少期は掟を破ってチップで絵本を買って読んだこともあった。

しかし、宗教上の理由により、聖書以外を読んではいけない決まりで、それを父親に咎められた過去がある。

「ラムスプリンガ」を終えた後、ジーンは家族たちとの永遠の別れを承知で、学歴もお金もない中アメリカ社会で生きていくことを決意する。

カレンの友人で、ファンでもある。

▼その他登場人物

ジーン・エドワーズ

トレヴァーの甥っ子。夏休みを利用してトレヴァーの家にお世話になる。

植物と本に埋もれた書斎の片付けを頼まれ、積み重なった本の中からトレヴァーの手記を発見する。

その中で、別の「ジーン」の存在を知り、堅物のトレヴァー叔父さんに愛する人がいたことに驚くとともに叔父さんへの見方を改めるようになる。

叔父さんのことは苦手だったが、一気に親近感をもつように。自分のセクシャリティに悩んでいて、最近、家族との関係も気まずくなっていた。

最後、叔父さんのために一肌脱ぐ。

カレン

少女向けの物語を書く小説家。トレヴァーとは、処女作の権利関係で揉めた時にお世話になり、知り合う。

その後、トレヴァーと恋仲になり婚約まで行ったが、カレンから身を引いた。トレヴァーはゲイであると明言したことはなかったが、トレヴァーの行動や様子を見て察した様子。

ジーンとは、トレヴァーの家に荷物を取りにいった時に出会い、そこから友人関係に発展した。

まとめ

1973年のニューヨークが舞台のせつなくてほろ苦いラブストーリーです。

弁護士のトレヴァーと元アーミッシュのジーンとの20年にわたる出会いから別れ、再会までを描いた感動作です。

同性愛が禁じられていた当時、トレヴァーは肩身の狭い思いをしていました。

本当の自分は隠さなくてはいけない……

そんな不遇な時代を過ごす中、一人の青年・ジーンに出会います。

純粋で素直なジーンとの出会いがトレヴァーの心を突き動かしはじめます……。

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