座裏屋蘭丸先生の「シャングリラの鳥」単行本3巻までの感想です。
絵はキレイだなと思いつつ手をつけていなかった作品なのですが、周りの腐仲間さんがTwitterで話題にしていたのでついに読みました。
一言でいうと……最高！！！
愛を知らないフィーと、愛に生きるアポロのプラトニックな愛に涙がとまりません。
- 外国の雰囲気漂うキレイなイラストが好き
- 筋肉隆々の男子や褐色のイケメン男子が登場する物語に興味がある
- ノンケと男娼のせつない純愛ストーリーを読みたい
国内最大級の品揃え「DMMブックス」
おすすめ評価
| 評価基準 | 星評価（5段階） |
|---|---|
| BL初心者おすすめ | ★★☆☆☆ |
| エロ・濃厚度 | ★★★★☆ |
| せつない | ★★★★★ |
| キュン | ★★★★☆ |
| シリアス | ★★★★☆ |
| 満足度 | ★★★★☆ |
原作情報
| 著者 | 座裏屋蘭丸 |
| レーベル | Cannaコミックス |
| 出版社 | プランタン出版 |
ジャンル
- 外国
- 男娼、ウリ
- 年の差
- 年上攻め
- 男前攻め
- ノンケ攻め
- 年下受け
- 褐色受け
- 健気受け
- 不憫受け
- トラウマ持ち
- サスペンス
- シリアス
- せつない
ここからネタバレを含みます。お気をつけください。
「シャングリラの鳥」あらすじ・ネタバレ
ここからネタバレを含みます。お気をつけください。
「シャングリラの鳥」1巻あらすじ・ネタバレ
娼館「シャングリラ」は一見様お断りの会員制男娼クラブ。そこに190cmの大柄で無愛想な男性・アポロが、オーナー直々に館内の説明を受けています。
シャングリラの男娼の待遇は素晴らしいもので、オーナーは男娼たちを「小鳥」と呼び、小鳥たちはみなオーナーを尊敬している様子。
アポロは、小鳥たちが楽しくお客様を相手できるよう、開店前にお相手をする「試情夫」として雇い入れられました。
初めて「ストレート」の試情夫が入ったことで小鳥たちも色めき立ちます。
オーナーはまだ慣れないことが多いだろうからと、褐色のとびきり美しい男娼・フィーをアポロの教育係として任命します。
フィーはアポロに興味を示すも、アポロの反応がすべて薄いので驚かしてやろうと「人を殺したかもしれない」と衝撃告白をします。それに少しばかり反応してしまうアポロ。
ある日、アポロに準備をさせいつも通り客をとっていたフィーですが、客とトラブルを起こしてしまい……？
フィーの過去が気になりますね。フィーの言葉の端々から壮絶な経験をしてきたことがわかります。フィーにはアポロみたいな誠実な男と幸せになってほしい。
「シャングリラの鳥」2巻あらすじ・ネタバレ
試情夫の仕事を学ぶため、男娼のフィーから付きっきりでレッスンを受けるアポロ。いつも通り淡々と仕事をこなそうとするも、あまりにも淫らなフィーの姿に以前とは違う感情が沸き立ちます。
一方、フィーは不審なメールや不審者の盗撮も重なり、過去の嫌な記憶が蘇ります。そのせいで寝られなくなったフィーは、アポロのベッドに勝手に入り、寝るようになります。
オフの日、アポロとフィーは街へ飲みに出かけます。すると、フィーが昔話をはじめ、幼少期はストリートチルドレンで売⚪️をやっていたこと、「大掃除」という名の「スラム街の大虐殺」が行われたことを話しはじめます。
時折フィーの意識が途切れることを心配したアポロは、フィーが甘えてベッドに入ってきても、拒否することなく受け入れてしまいます。
ある晩、フィーが「なんで浮気した嫁のことが嫌いになったんだ？」と素朴な疑問をぶつけると「本気で愛していたからこそ裏切られたことが許せなかった」とアポロが言います。
「ぽっかり空いた穴に一人はいる空きがある？」と真剣な顔で聞くフィーに、アポロは胸の高鳴りを感じ、思わずその場を去りますが……？
アポロとフィーのセックスに対する価値観があまりにも違うことがわかります。アポロの深い愛でフィーの心を溶かしてほしいです。
「シャングリラの鳥」3巻あらすじ・ネタバレ
試情夫の掟である「男娼をイカせないこと、挿入はしないこと、恋に堕ちないこと」を守ってきたアポロですが、フィーにねだられたとはいえイかせてしまったことに罪悪感を拭えません。
そんな中、オーナーにそろそろフィーの専属から外れないかと言われ、アポロはその日から正式に試情夫の仕事をすることに。
そして、他の小鳥を相手にしているアポロを見てしまったフィーは、なぜかイライラしてしまいます。
一方、アポロも仕事だと頭ではわかりつつ、興奮した客に頭を鷲掴みにされるフィーを見て、あんな乱暴な扱いをしてほしくないと怒りを覚えます。
フィーの専属から外れて以降、フィーはアポロと会ってきませんでした。しかし、雨宿りした先で偶然アポロとでくわし、気まずさが漂う中、アポロの仕事はうまくいっているか尋ねます。
すると、アポロは正直にフィー以外の小鳥たちとはうまくできないと吐露し、「たぶん、お前以外の男がダメなんだ」と告げますが……？
フィーがみるみる恋するメスになっていくのが可愛いです。アポロも本気になってるし、これは二人で駆け落ちするしかないのでは…？次の展開に目が離せません！
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「シャングリラの鳥」感想・見どころ
南国の娼館「シャングリラ」を舞台にした純愛ラブストーリーです。
今まで読まなかったことを後悔するくらい感動しました！
こんなにせつなくて尊いラブストーリーがあるのかと涙が出てしまいました…。
フィーの心境を考えると胸が締め付けられます。
過酷なストリートチルドレン生活を生き抜いて、運良くオーナーに拾ってもらったからこそ、シャングリラが自分にとってのホームで、オーナーに背くようなことをしたくない。
でも、アポロの愛を知ってしまっては、元の男娼の生活に戻ることもできない。
アポロの「自分を一人だけに独占させる」ことがイマイチ理解できてなかったフィーも、客に体を触られることに抵抗を覚えてしまいます。
一方、アポロは無愛想で無口なノンケ。女性しか経験がなく、男性のフィー相手にどうしたらいいのかわからず、”素”の自分が出てしまいます。
「手」が一番嘘をつきにくく、アポロの優しすぎる愛撫にフィーも興味を持ち、次第に惹かれていきます。
アポロの一途さがいいですね。妻の浮気相手を病院送りにしてしまうほど一人の相手に愛情を注ぐタイプなのがわかります。
愛されることに慣れていないフィーをアポロの深い愛でどろどろに甘やかしてほしいです。
推測ですが、オーナーはあえてアポロとフィーを引き合わせたんじゃないかと疑っています。
フィーも彼氏と間女が寝ている時に事件を起こしてトラウマを抱えることになってますし、アポロと同じ境遇なんですよね。
オーナーの人柄と財力ならフィーの身辺調査も隅々までやってるでしょうし、小鳥たちを愛しているオーナーなら、そんなフィーを深い愛で包み込むことができる男に救ってほしいと思ってるに違いないと思うんですよ。
アポロ、なんとかフィーを救い出してあげて！
また、サスペンス要素も入ってきて、フィーに不審なメールや不審者に盗撮されたりと、不穏な空気が漂っています。
フィーは昔の恋人を殺したのか？それとも生きているのか？気になるところです。
3巻の最後がいいところで終わっているので、アポロが漢として覚悟を決めるのか注目です！
「シャングリラの鳥」は電子で配信中なのでぜひ読んでください。
カップリング・登場人物
コミック「シャングリラの鳥III」(DMMブックス)
▼カップリング
アポロ（34、男娼をケアするための試情夫） × フィー（26歳、男娼）
アポロ
男娼館「シャングリラ」の男娼をケアするための試情夫。ノンケ。
妻の浮気現場を目撃し、間男を病院送りにしてしまう。妻とは離婚調停中で、これまで通りの結婚生活を続けてくれるなら間男の被害届を取り下げると妻に言われる。
妻との言い争いに傷つき、疲れ果て、気分転換と大金が必要になり「シャングリラ」で働くことを決意する。よりを戻す気はなく、前科がつく可能性も覚悟している。
「シャングリラ」で働く小鳥（男娼）たちもノンケの試情夫を求めていたこともあり、アポロが採用された。
フィー
男娼館「シャングリラ」の小鳥（男娼）。褐色で肩に刺青があるイケメン男子。
幼少期は「本土」のスラム街でストリートチルドレンの生活を送り、不良集団のボスの「女」をしていた。
ボスは強盗をするより、フィーにウリをさせ相手を強請る方が大金も稼げ、自分のリスクが低いと思ったのか、次第にフィーを「恋人」というより「道具」として扱うようになる。
ある日、ウリが失敗に終わり、「掃除屋」がスラム街に迫っている時、間女と楽しんでいるのを目撃したフィー。労うわけでもなく邪険に背中を「押された」瞬間、ボスを廃墟の上から突き落としてしまう。
その後、運良く難を逃れ、シャングリラのオーナーに拾われた。オーナーは命の恩人。
まとめ
「シャングリラの鳥」は、娼館「シャングリラ」で働く褐色で美しい男娼・フィーと、妻の浮気で心の傷を負った無愛想な試情夫・アポロとのせつないラブストーリー。
ストリートチルドレンで育ったフィーは、セックスの大切さも人を愛することも知りません。
一方、アポロは愛されるより愛したい人間で、ノンケなのに男性のフィーに惹かれています。
シャングリラでしか生きられないフィーと、ノンケとして生きてきたアポロにその覚悟があるのか、今後の展開に注目したいと思います！
「シャングリラの鳥」は電子で配信中なので、気になる方は試し読みしてくださいね！
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