はなさわ浪雄 先生の「ごちそうΩはチュウと鳴く」単行本2巻までの感想です。
オメガバースものですが、それプラス「獣人(動物になる人間)」設定も加わって面白い作品に仕上がっています。
エロコメ全開で、元気になりたい時に読むとハッピーになれる作品です!
- いつもとは違うオメガバース作品が読みたい
- 根暗受けが腹黒執着攻めに籠絡されていくのが萌える
- エロエロのハッピーなBLを読んで癒されたい
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おすすめ評価
評価基準 | 星評価(5段階) |
---|---|
BL初心者おすすめ | ★★☆☆☆ |
エロ・濃厚度 | ★★★★☆ |
キュン | ★★★★☆ |
あまあま | ★★★★☆ |
笑える | ★★★★☆ |
満足度 | ★★★★☆ |
ジャンル
- オメガバース
- 人外、獣人
- 社会人、リーマン
- α攻め
- 捕食者攻め
- 執着攻め
- イケメン攻め
- スパダリ攻め
- 腹黒攻め
- Ω受け
- 被食者受け
- 不憫受け
- 根暗受け
- 黒髪受け
- コメディ
- せつない
- あまあま
「ごちそうΩはチュウと鳴く」原作情報
著者 | はなさわ浪雄 |
レーベル | Tulle Comics |
出版社 | ブライト出版 |
ここからネタバレを含みます。お気をつけください。
「ごちそうΩはチュウと鳴く」見どころ・世界観
少し特殊な設定なので、「ごちおめ」の基本設定をわかりやすく解説します。
①オメガバースの世界
オメガバースの世界では、α(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)のバース性(第2性)が存在します。
ピラミッド構造になっていて、オメガバースの中のトップはαで、最下層がΩになります。ちなみにβ人口が一番多く、Ωは数が少なくて希少です。
αは頭が良くて顔もいい個体が多く、経営者や上場企業の社員になることが一般的で、いわゆるエリート層です。
一方、Ωはヒートという発情期があり、強烈なフェロモンで他のαやβを誘惑してしまうので、普通の仕事に就きにくいというハンデがあります。
フェロモン抑制剤(ピル)を飲めば通常の生活ができますが、中には効きにくい体質のΩもいるので100%有効な手段とはいえません。
しかし、Ωには唯一「番」というシステムがあり、αにうなじを噛んでもらうと「番」が成立し、噛まれたΩのフェロモンは番のαにしか反応しなくなります。
このように、Ωとαには「特別な関係」が成立しやすく、昨今のオメガバース人気を支えている理由の一つです。
ちなみにΩは男でも妊娠が可能です。
②獣人の世界
本作はオメガバース世界に加え、獣人(人間になれる動物)の世界でもあります。
捕食する側の種族と捕食される側の種族が共存しています。自然界と同じでオオカミやライオンは捕食する側、ウサギやネズミは捕食される側です。
特に、ネズミは捕食される側のエリートで、食物連鎖の最下層の種族です。
捕食種族のDNAには、ウサギやネズミの美味しさが組み込まれているので、捕食傷害事件という悲しいニュースがままあります。
ネズミ族のさちおは最下層の弱い立場なので、周りに気を張って生活せざるを得ません。
また、疲れた時や気を抜いた時にネズミの姿に戻ってしまうので、捕食者に狙われる危険性が高まってしまいます。
この捕食者×被食者の関係性が「ごちおめ」の人気の理由です。
尚、獣化すると人間と会話できなくなるので、会話する時は耳だけ出しておく必要があります。
また、換毛期はブラッシングして手入れをする必要があります。大抵の人はセルフでしますが、グルーミング専用サロンもあります。
「ごちそうΩはチュウと鳴く」あらすじ・ネタバレ
1巻あらすじ
さちおはΩのネズミ族で、外に出ずに仕事ができる漫画家の仕事を天職だと思っています。
しかし、担当編集者の宇迦野がαでキツネ族なので、いつ食べられないかとビクビクしてしまいます。
打ち合わせに顔を出せば、わざと耳を出し、牙を見せつけながらご飯を食べるので、さちおは何を考えているかわからない宇迦野のことが苦手でした。
そんなある日、さちおがΩ専用サロンのバーでまったり仲間同士で飲んでいたところ、いきなりヒートに襲われます。
すると、仲間だと思っていた飲み友達が実はジャコウ猫のβだと判明。強制発情剤を盛られたことにさちおはショックを受けます。
すると、いきなり宇迦野が現れ、さちおを長時間連れ歩けないから…とラブホまで運んでいきます。
宇迦野はさちおの隙の甘さを心配し、漫画の資料に…と一緒に入れた追跡アプリでさちおを追いかけてきたようです。笑
締切が迫っていてヒートに突入できないさちおと宇迦野の利害が一致し、やむを得ず”処理”することに。
生きながらに捕食される野生動物は、苦痛を和らげるために快楽物質を大量に分泌する…
そんなDNAに刻まれた衝動により、さちおの感度はMAXに。宇迦野も強めのフェロモンブロッカーを服用しているものの、好餌かつΩのヒートにあてられ、瞳孔が開いてしまうほど興奮してしまいます。
それ以来、さちおの調子がおかしく、ムラムラがおさまりません。自慰行為をしても、宇迦野の顔が出てくる始末で、さちおの頭を悩ませていました。
そんな中、出版社の新年会があり、大ファンの元木シオ先生が来るとのことで出席することに。先生にサインをもらおうと駆け寄ると、なんと元木シオ先生は大学時代の後輩・吉敷でした。
しかし、さちおの顔を見た瞬間、吉敷は逃げてしまいます。
吉敷の担当編集でもある宇迦野は二人の仲介役をすることになりますが……?
ネズミのさちおが可愛いすぎる!そして自分を「餌界のスーパーエリート」と言ったり、クスッと笑える場面が多いです。捕食種×被食種という新感覚のエロコメ最高です!
2巻あらすじ
さちおと宇迦野のお付き合いは順調で、「おめだん」の連載も好調です。少し気になることといえば、さちおのヒートが不定期になっていること…。
春を迎え、宇迦野は換毛期を迎えるも、行きつけのグルーミングサロンを急遽キャンセルすることになり、さちおが代わりにブラッシングすることになります。
いちゃいちゃしながら宇迦野のブラッシングが終わり、さちおもしてもらうことに。
小さなネズミの姿を捕食種である宇迦野の前でさらしていると、動物の本能が余計に強くなり、さちおの体に甘い痺れが走ります……。
さちおのお腹でモフモフしはじめたのに耐えられず、さちおは人間に戻るも、あそこが反応していることを宇迦野は見逃しません。
さちおは被食種ゆえ宇迦野の甘噛みにいつも以上に興奮してしまい、ふたたびヒートが来てしまいます。
宇迦野がネックガードをさちおにつけますが、さちおが勝手に外し「咬んで」と懇願します。しかし、宇迦野は「私の問題が片付いてない」と拒否します。
それより予定日でもないのにまたヒートを起こしているさちおを心配し、病院に行こうと言いますが、トランス状態のさちおは「宇迦野さんの牙、ちょうだい」とまたネックガードを外して……?
このネズミ、いやらしすぎます!春を迎え、ネズミ族の繁殖期とαとのセックスが重なり、ホルモンバランスが崩れてしまったようです。捕食種と被食種かつαとΩの組み合わせは前途多難です。
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「ごちそうΩはチュウと鳴く」感想・ネタバレ
腐仲間さんが話題にしていたので、早速読んでみました。初めてのオメガバース×獣人もので、捕食種と被食種の関係性を理解するのに少し時間がかかりましたが、最高でした!
つくづく人間の想像力には驚かされますが、作者様の感性や発想に感服しております。
まず、捕食種と被食種という、いつ食うか食われるかわからない緊張状態の中ではぐくまれる二人の関係性がいいですね。
おちおち漫画なんか書いていられないだろうに、それでも被食種としての本能のせいかM気が強いさちおが可愛いです。
宇迦野さんのキツネ耳や牙にびくつきながらも、うまいこと口車に乗せられてエッチしちゃうとかチョロすぎ。さちお可愛すぎです!
一方、宇迦野さんは捕食種とαという二重の試練を与えられ、さちおへの愛が本物かどうか試されるという展開にドキドキしっぱなしです。
1巻の最後でさちおを少しかじって流血させてしまいますが、それでも愛情を持ちながら捕食欲求を抑えられるのか、自分の本能を試す宇迦野さん。
兄の件もあり、捕食者である自分がさちおを守りきれるのか、常に自分を試し続ける宇迦野さんに本物の愛を感じました。
そして、さちおも食われる恐怖より、それに打ち勝つ強い意志と愛情があることにキュンときます。信頼してないとこの関係性は成り立たないですよね。
二人のエッチも最高で、甘噛みにさちおが感じまくっているのが最高にやらしい!宇迦野の牙を舐めるのもすごいえっちぃです。
αで捕食種の宇迦野と一緒にいる限り、さちおのホルモンバランスが整うことがないので、はやく番になってほしいですね。次巻を期待して待ちたいと思います!
カップリング・登場人物
▼メインカップル
宇迦野 忍(担当編集者) × 胡桃沢さちお(27歳,漫画家)
宇迦野 忍(うかの しのぶ)
αのキツネ族。大手出版社の編集者。キツネらしく狡猾で用意周到。
兄の元恋人が「ネズミのΩ」だったことで捕食傷害事件を起こしてしまい、動物の本能を目の当たりにする。愛する人が”好餌”の場合、その抗いがたい欲望に耐えられるのか考えるきっかけになる。
さちおの描く漫画「おめだん」が好きで、その先生が「ネズミのΩ」と知り、最初は興味本位で担当に名乗りでる。
さちおと接するうちに本気になっていき、自分の本能を試すためにネズミ化したさちおを見守ることもあった。
そして、うまいこと肉体関係に持ち込むことに成功し、さちおを溺愛して囲い込んでいく。おいなりさんが大好物。
胡桃沢さちお(くるみざわ さちお)
Ωのネズミ族。根暗で卑屈な漫画家。
「おめだん」という”ウサギΩの男子教師がαの女子生徒にせまられまくる”というハーレム漫画を連載中で、その主人公に自分を投影している。
Ωかつネズミの組み合わせは希少で、バース性と種族の観点からも立場が弱く、常に気を張って過ごしている。
在宅で周りに捕食者がいない環境で働くことができる漫画家は天職だと思っている。
自分が置かれた厳しい環境のせいで、卑屈で根暗な性格になる。チョロい。
▼その他登場人物
吉敷(よしき)
αのオオカミ族。人気漫画家で、さちおの大学時代の後輩。
漫画研究会に所属しており、さちおと吉敷だけがプロの漫画家を目指していた。種族やバース性の組み合わせは良くないが、仲がよかった。
ある日、さちおが予定外のヒート(発情)を起こし、たまたま居合わせた吉敷がさちおのフェロモンにあてられ、捕食傷害事件未遂(レイプ未遂)を起こしてしまう。
パニックになった吉敷は、さちおに罵声を浴びせてしまい、それ以来疎遠になる。こんな事件もあり、さちおはますます卑屈になった。
担当編集者がさちおと同じ宇迦野だったので、仲介してもらい、仲直りをする。
連載中の漫画「種族スイッチ」は大人気となり、アニメ化されることに。
まとめ
捕食種と被食種、αとΩという最悪の組み合わせにも関わらず、惹かれあってしまった担当編集者の宇迦野と漫画家のさちお。
交際は順調に行くも、春の繁殖期とα彼氏とのセックスのせいで、さちおのホルモンバランスが崩れヒートが不規則に起こるようになります。
さちおはエッチ中も大胆なことを言うようになり、宇迦野はαと捕食者としての自分の欲求を抑えるのが毎日大変です!
さちおの体はどうなってしまうのか?二人は番うのか?オメガバース×獣人という新感覚のエロコメBLです!
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最後に、BLマンガ好きの方のためにオススメ記事を3つ厳選しました!